警察は嫌い?好き?
私は、ある事件をきっかけに警察を嫌いになったことがあります。まさか日本の警察が法令に違反するようなこと、しかも誰が見ても明らかな法令違反をするとは教科書のことだと信じたかったのに、そうではないようです。
会社の総務・法務で働くようになって、しばらくの月日が経ちました。内部統制のモニタリングの作業を通じて、会社全体の業務を覚えたり、会社の資産管理や、監査法人の対応など、色々勉強になることが沢山あります。
会社に就職活動をする時に、特に明かすことはありませんでしたが、行政書士の資格も持っていました。別に行政書士の資格があるからといって、市場価値が高いとか一概に言えないわけなので、言わないで正解だったと思います。
ただ、行政書士持ってるんだから、申請やれと言われたも、困ってしまいますよね。でも、会社員になると、行政書士の資格の有無に関わらず、申請や届け出をやることなんて当たり前です。もちろん、書類を作成したら、上司が見てくれるので、大丈夫ですけどね。実際、経験を通じて、学んでいくことの方が多いのかもしれません。
ある会社員が業務の中で警察に届出をした際に、警察が法令違反を堂々とする様子をお伝えします。
会社の業務と警察の関係
私が勤務している会社の完全子会社(と言っても、ある特定の小さな業務を扱う小さな会社)は、岐阜県で金属くずを扱っているので、岐阜県において許可が必要になっています。
金属くずを扱う営業の仕事を規制する一般法はなく、各都道府県の条例によって規制されています。ちなみに、岐阜県の場合は岐阜県使用済金属類営業に関する条例となります。
警察と会社の業務で密接な有名な法律としては、古物営業法や風俗営業法などがありますが、岐阜県使用済金属類営業に関する条例は古物営業法に近い内容となっています。どちらも、盗難品や横領品をさばくための隠れ蓑のための商売でないか、警察が必要に応じて営業内容を確認できるようになっていますね。
警察と法令の関係
警察と憲法の関係
警察が法令にどのように違反したのか説明する前に、前提となる知識を紹介します。
警察は行政権だから、憲法の三権分立による規制を受けます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%A9%E5%8A%9B%E5%88%86%E7%AB%8Bより引用
警察は行政権を担う機関として、法律を守ることが憲法の大原則です。
ただ、ここで注意が必要なのは、最近は行政権が柔軟に対応することが求められることが多いので、法律の内容が抽象的で、正当な理由がある限りはこの限りでないなど、例外が沢山用意されているので、法律を明確に違反することは起こりづらいのです。
つまり、職務質問などで警察にそれは法律に反しないのかと抗議しても、相当な理由があるなどの法律に違反しないとされてしまうので、安易に法律違反を警察に抗議するのはやめた方がいいということです。
警察と岐阜県使用済金属類営業に関する条例の関係
使用済金属類営業に関する条例は、盗難や横領などによる品物が使用金属として流通を防ぎ、被害の回復を容易にするために制定されたものです。そのため、他の業法と異なり、警察に営業許可、届け出を通じて情報の提供を促すものです。
ここでのポイントは、本来使用金属類の営業は、憲法で営業の自由として保障されたものです。使用金属が適切に処分されることで、環境保護に寄与するという意味で日本にとっても意義のある重要な事業であることからも、国家権力に制約されないのが原則です。
しかし、先ほどの窃盗や横領を助長する可能性がある以上、警察に情報提供をして適切な運営を確保する規制が例外的に許されているのです。
行政手続法と岐阜県行政手続条例の共通点
届出は、これまで行政の都合で法律に求められていないことを理由(財政上の理由、事務手続きの煩雑化)などにより拒絶されることがありました。しかし、それまで憲法の三権分立に反することになります。それでは、憲法が有名無実化してしまいます。
それまずいということでできたのが、行政手続法と岐阜県行政手続条例です。ここには法令や条例の定める形式的な要件を備えたものは届出義務が履行されたとして、届出を拒否することを強く禁止しています。
法律・条例の形式的な要件を備えていないものは拒否することは、警察の公務員としての職務義務に違反することになります。
警察による憲法・法令違反はこうして起こった
いよいよ、どのように警察が法令違反をしたのか?その流れを説明します。
私は、使用済金属類営業に関する条例に関する届出の手続きをするように会社から頼まれました。どの届出かは特定されるのを避けるため、ここでは記載しません。届け出先は岐阜県公安委員会ですが、条例で警察署を経由しなければなりません。
届出に必要な書類を自分で調べた上で、経由する警察署に電話で確認しました。そして、必要な書類を準備した上で、岐阜県にある営業所の所長に書類の提出をお願いしました。その所長は、私よりも年齢が上であり、さらに職位も上の人なので凄く気を使いましたが、届出義務を果たすために必要なことだったので、低姿勢でお願いし、所長宛に書類を送付しました。
ところが、ある日所長から、届出を受け付けてもらえなかったと抗議の電話をもらいました。その理由はある書類がないと届出は受け付けられないということでした。私は慌てて、警察署に抗議の電話をいれました。
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警察が嫌いになった理由のまとめ
1、こちらが質問をしても、答えにくいと誠実に答えようとしない(法令で必要なのか、運用なのか答えてくれなかった)
2、警察が、法令違反を堂々とする(運用によって届出を受理しないのは間違っている)
3、警察は、届出によって会社の人が動いているのに、費用はかかっていないと思っているような節がある。会社が届出をするのに、警察までのガソリン代、所長の1時間あたりの賃金など会社の費用がかかることを理解していないところがある
4、警察は、営業の自由で保護され、古い使用済金属類を有効活用する事業を停滞させるようことをする
5、実は、この続きにはまだ続きがあって、実は岐阜県の運用というのは、経由警察署の嘘ということが判明しました。嘘により会社の業務を停滞させるのは私人なら偽計業務妨害罪にあたるのに、警察職員がやってもそれは罪に問われない。やりたい放題で、会社員は泣き寝入りにさせられる危険がある
今回は、会社員が届出業務を通じて、警察を嫌いに、不信感を抱くきっかけを紹介しましたが、このような警察員ばかりではなく、真面目に業務に取り組んでいる警察員の方もいるのを忘れてはいけません。
次回は、声は細いが頼りになる警察員の話、この届出業務の最終結末、今回の警察員が嘘を言ったのが分かった原因について紹介します!!
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