【試験不合格】いつから就活始めるのがいいの?

資格試験に時間を費やしてきたけど、結局試験に合格できなかった人は、いつから就職活動をするのがいいのでしょうか。

司法試験だけでなく、公務員試験、司法書士試験など、企業に就職することを前提としない、資格試験に勉強時間を多く割いてきた人は、いざ就職活動するにしても、いつどのように準備し始めるのがいいのか、不安になることも多いでしょう。

しかも、卒業してすぐの就職でない場合、特に第2新卒と呼ばれる人は、新卒とは違い、就職活動スケジュールといったモデルケースもなく、企業側も通年募集、もしくはその都度募集をしています。そのため、第二新卒の人は、いつから企業側とコンタクトを取るのがベストなのか、不安になる人も多いと思います。

ただ、先に結論を言ってしまうと、就職活動を始めるかというのは、その人の置かれている状況、希望によって、全く変わります。自分がどうしたいかが、一番大事になってきます。だからと言って、闇雲に自分の好きなタイミングで就職活動をし始めるのは、おススメはしません。

なぜなら、いつ転職、就職活動をし始めるかによって、内定をもらうまでに、ライバルと一歩差をつけることも、難しいことではないからです。今回は、資格試験に不合格になった人が、いつから就職活動をするのがいいのか、そのタイミングを見極める分析のポイントを紹介していきます。

1、応募希望の企業の外的要因を考慮する視点

まず、応募する企業を取り巻く環境を考えた上で、第二新卒が就職・転職活動する時期を考えていきましょう。ここでは、2つの視点が大事になってきます。1つが、経済環境、2つ目が、ライバルの転職状況です。

1、企業を取り巻く経済環境

まず、企業を取り巻く経済環境によって、就職転職活動が有利にも、不利にも働きます。例えば、10年前のリーマンショック直後は企業も新卒採用だけでなく、新たな採用に関して慎重な対応をとりましたが、その後、団塊世代の退職、働き方改革や労働派遣法の改正などを受けて、新卒だけでなく、第2新卒などの中途採用の採用にも企業が積極的になってきました。

2017年5月30日に発表された有効求人倍率も1.48倍と、バブル経済期の水準を超えています。求職者にとっては、空前の売り手市場になっているとメディアでは報道されたりしています。

しかし、現在の状況を、第二新卒にとって、有利な状況とは見ていません。確かに、今の経済状況で、企業は長期的な人材を確保する観点から、正社員の採用に積極的です。しかし、その一方で、正社員は解雇が難しく、また人材の確保が困難であることから、企業側も求人費が増加傾向になり、採用担当者はそのような状況を加味して、応募者をこれまで異常に厳しく判断しがちな傾向も発生しています。

そういう意味で、求職者にとって必ずしも、有利な状況にあるといえません

そうは言っても、このような経済環境は、企業だけでなく、これから就職・転職活動しようとする自分にとっても、コントロールすることができないことなので、企業を取り巻く経済環境を過度に意識するのはやめておきましょう。

2、ライバルの活動状況

企業を取り巻く環境の中で、一番重視すべきは、自分のライバルがどのような時期に活動するかということです。先ほど記載した通り、企業側は正社員雇用に厳しい判断をしがちと書きましたが、だからといって人材を確保しなければ、そもそも会社運営ができません。

大切なのは、ライバルよりも、少し自分をよくアピールすることです。

第二新卒の就職・転職活動のライバルは、新卒ではなく、転職を希望する人です。第二新卒のほとんどは、将来の可能性を期待して、採用内定を出されます。転職を希望する人は、将来の可能性だけでなく、これまでの職歴等の武器を持っています。

ライバルを少ない方がいい!!

ライバルよりも、少しでも自分をよくアピールする前に、ライバルが少ない時期に自分を売り込む!!

そのためには、ライバルがいつの時期に転職活動をするのか考える必要があります。通常、会社に勤めている人が会社を離れるのは、ボーナスを受け取った後にするの一般的で多いです。そのため、7月、12月の前後には、就職活動をするのに、不利な時期になります。

自分よりも、優れた能力を持つ人が多く、転職市場に流れる7月、12月前後は、避けた方がいいでしょう。

2、企業の内部的要因を考慮した視点

ここまで、企業の外部的要因に着目した分析の視点を見てきましたが、次は、企業の内部的要因を考慮した就職活動時期について、検討していきます。この視点は、理解しても、実際に自分一人で調べるのは難しいというのが残念な所ではあるんですけど・・・

1、企業の繁忙期は避けた方がいい。

どこの企業では、繁忙期と閑散期はあります。例えば、私が勤務しているサービス・小売業では、一般消費者向けのビジネスを展開する会社では、ボーナス商戦の時期が特に忙しくなります。そのため、7月、12月の前後の時に、中途採用の応募があっても、そもそも面接までいかない可能性が大きいです。

採用等を担当する部署でも、繁忙期の時期には現場で手伝いに行くことは一般的なことです。BtoCのビジネス(一般消費者向けのビジネス)を展開する会社では、7月、12月の前後には就職活動をするのは避けた方が無難でしょう。

また、CtoC(会社向け)のビジネスにおいても、繁忙期、閑散期はあります。例えば、会社にインフラ(電気設備、ネットワーク設備構築運用)や、オフィス備品を提供する会社であれば、組織再編等が多い4月前の2、3月が繁忙期になったりします。

BtoCのビジネスでは、2月は閑散期にあたるので(2月、8月のニッパチ月は物が売れない月ということで有名)、応募を希望する会社がどのようなビジネスを展開しているかによって繁忙期が全く違うので、注意しておきましょう。

2、募集する職種、部署による注意点

次に、自分が希望する職種、部署による注意点としては、直接部門と間接部門によって気を付けるべき点が異なります。

まず、直接部門の場合について、あまり気を付けるべき点はありません。ただし、大企業等の直接部門では営業する前に、商品知識、売上プロセスの注意点について研修がある場合があります。その場合、中途採用者のためだけにそのような研修をするのは、手間なので、新卒採用者と一緒に行いたいという企業側の要請があるので、4月入社になるように就職活動をするといいでしょう。

次に、間接部門の就職の場合は、営業等の直接部門の就職とは大きく違う点があります。どちらの部署も必要最小限度の人で回しているという点では共通しているのですが、会社がまず採用を積極的に決めるのは営業等の直接部門であり、間接部門は後回しにされがちだということです。

そのため、経理・総務・営業企画・内部統制・法務等の部署に、第二新卒で入社するには、かなり難しいということを理解しなければなりません。一般的に、そのような部署で入社したばかりで、働くことができるのは、会社の成長スピードが大きく、今の人数で業務をこなせない場合か、近い将来にその部署で退職者が予定されていて、その補充で人が必要な場合のどちらかでしかありません。

そもそも、間接部門には、能力等よりも、会社の内部的状況によって入社できるか否かが大きく変わってきます。

会社の間接部門の人間は、営業等の数字で管理が難しいため、出世競争等は営業等に比べて圧倒的に起きにくいですが、その分、自主的に仕事に取り組む能力・姿勢が大事になってきます。

3、採用担当部署にも注意?

最後に、採用担当部署の事情が必要なこともあります。確かに、自分が就職活動をする際に、エージェントから、採用担当責任者の変更が予定されているので、少し応募を待っていただきたいと説明を受けたこともあるので、少しは気にした方がいいでしょう。

ただ、自分の今の感覚としては、それほど採用担当部署の事情は気にしなくてもいいと思います。なぜなら、採用担当部署は新卒採用には力を入れていて、この年は何人入れたいという目標設定みたいにして、年間スケジュールを組んで、取り組みますが、中途採用はあくまでその都度採用です。

中途採用の場合は、採用担当者よりも、社長や人材を必要とする部署の声が優先されることが多い印象を受けます。例えば、採用担当者が忙しかったとしても、担当部署等の声が大きければ、対応しなければならない事情があります。

そんなわけで、採用担当部署の事情はおまけ程度に気にしてあげて、あくまでの自分が募集職種での活躍、会社での中長期的な活躍ができることをアピールする材料を見つけることが大事ですね。

3、最後に、自分の置かれている状況、希望の視点

ここまで、試験に不合格になった後に、就職活動をする有利なタイミングを、企業の外部環境、内部環境の視点から分析してきましたが、就職活動を始める時期はその人が置かれている状況によって変わります。

就職活動には、交通費などの費用も関わりますし、企業を調べたり、必要な資料を作成する作業など時間を取られます。就職活動の時期がいつまで続くか、人によってバラバラです。1、2か月程度で決まってしまう人もいれば、半年経っても決まらない人もそれなりにいます。

何より、神経を使いますし、ストレスも溜まります。就職活動を結婚に例えることがよくありますが、かなり運に左右されます。明確な正解が容易されているわけではありません。試験と共通しているのは、他よりもよく見せることが、まず大事ということでしょうか。

就職活動をする上で、有利なタイミングを決めるのは、結局の所、自分自身です。自分次第で、就職活動を不利にも有利にも展開することができるでしょう。また、小手先の技術よりも、自分の内面から湧き出るエネルギーを相手に伝えることも大事だと思います。

まとめ

これまで試験勉強に時間を多く割いてきた人にとっては、就職活動は新たな領域です。不安もあるでしょうし、なかなか切り替えが上手くいかないこともあるでしょう。

試験に不合格後に、自分自身の準備次第によって、就職活動を有利にも不利も展開できます。まずは自分自身の自己分析をしっかりしましょう。

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その上で、企業の外部環境、内部環境に興味があれば、人材紹介会社を利用してみるのもいいでしょう。試験に不合格になっても、人生まだまだこれからです。お互い頑張りましょう。

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