投資をする時に、何を買うかということも大事ですが、買い方や売り方だって大切です。
例えば、日経平均株価が2万円台を記録してしばらくして、中国景気減速の不安から一気に1万8千円台に急落した時がありましたよね。
もし、2万円の時に買って、急落したら、一晩で、投資した資産が1割くらい目減りしてたら、ショックで慌てますよね。それで慌てて売ったら、増やすどころか、減らして終わりです。
いつ買って、いつ売るか、長期投資をする上で不可欠な話題です。その話題の中でも鉄板の売買方法がドルコスト平均法です。
投資初心者にも分かりやすく、投資の売り、買いのタイミングについて、ドルコスト平均法を説明していきます。もうすでに、ドルコスト平均法を知っているという人でも、最後の私の戦略は参考になるので、お見逃しなく!!
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法とは、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資する手法です。これは、投資信託の購入方法として説明されることがありますが、別に買いの時だけでなく、売りの時も使うことができる手法です。
購入例
それでは、ドルコスト平均法による購入方法がどういったものか見てみましょう。投資信託の購入例で見ていきましょう。喜寿価格とは株価と同じように考えてください。
1口の基準価格の推移 | |
1月 | 12,000円 |
2月 | 10,000円 |
3月 | 10,000円 |
4月 | 10,000円 |
5月 | 12,000円 |
6月 | 12,000円 |
元手が12万円で、1月にまとめて購入した場合と、ドルコスト平均法によって2万円ずつ購入した場合を比較してみましょう。
まず、1月にまとめて購入した場合には10口買うことができ、6月の時点では含み損益は0円です。
これに対して、月2万円ずつ購入した場合には、
5/3口(1月)+2口(2月)+2口(3月)+2口(4月)+5/3口(5月)+5/3口(6月)=11口となるので、13万2千となるので、1万2千円の含み益を得ることができました。
それは、2、6月の安くなった時期に買っていたことで、取得価格を下げることができたからです。投資の基本である、「安く買って高く売る」を実践できたわけです(正確には、6月の時点で売っていないので含み益)。
売却例
同じように売却例も比較してみましょう。10口持っている投資信託を売却する例で見てみましょう。
1口の基準価格の推移 | |
1月 | 12,000円 |
2月 | 10,000円 |
3月 | 10,000円 |
4月 | 10,000円 |
5月 | 12,000円 |
6月 | 12,000円 |
1月に10口全部を売却した場合、12万円のキャッシュを手に入れることができます(手数料とか無視します)。これから取得価格を引いた価格が利益です。
これに対して、ドルコスト平均法で2口ずつ売却した場合には、2,4万円+1万円+1万円+1万円+2,4万円+2,4万円=10万2千円となります。
このように、ドルコスト平均法で売却した場合には、売却価格が下がったことで利益が少なくなりました。これは、ドルコスト平均法によって「安く買って、高く売る」を実践できなかった結果です。
ドルコスト平均法の最大のデメリット
もうお気づきの人もいると思いますが、ドルコスト平均法の最大のデメリットはベストな集中する機会を逃すということです。
先ほどの例で行けば、購入するときは一番安い1万円の時に資金を全て投入すれば、ドルコスト平均法による場合よりも安く買うことができます。また、売却するときは、一番高い1万2千円の時に売却すれば、ドルコスト平均法よりも高く売ることができます。
ドルコスト平均法では、このベストなタイミングに集中して、利益や損失を最大化、最小化できないということです。
ドルコスト平均法のメリット
リスクを減らすことができる
これから投資を始める時に、まず投資にいくら出せるか考えます。その結果、全額いきなり投資案件に注ぎ込むのは危険です。
素人は専門家と違って、市場に関する情報量も大きく違います。市場の動向に追いつくスピードは素人が専門家に敵いません。
市場の相場は常に変動しています。株価や基準価格は1%から2%は日々上下を繰り返し、大きな時には1週間で1割、2割下落することだってあります。もし、自分がベストだと思って全額投入して、一気に1割、2割下落していたら、もう投資どころではありません。
投資の対象を一つに絞るのはリスク分散の観点から望ましくないのと一緒で、投資対象の売買の時期も一つの時期に集中させるのはリスク分散の観点から望ましくありません。
投資にかける時間を減らすことができる
ベストなタイミングで売買をするということは、市場の動向を常にチャックしていなければならないということです。
いつ売買のタイミングが来るのか、集中していなければならないというので、本業に支障がでます。しかも、市場の動向を見張っていても、自分がベストでないと判断すれば、何も行動はできません。
その日は、ただ市場の動向を見ていただけで終わるという、虚しい気持ちになること間違いなしです。
一度(に利益を確定する場合)にかかる税金を押さえることができる
これは高齢になって資産運用をしている場合にいえることです。
売買の手数料を減らすことができる
投資対象にベストなタイミングで関わろうとすると、変動を繰り返す相場では売買を繰り返さざるおえなくなります。それに対して、投資対象の選定をしっかりすれば市場の小刻みな変動には一切気にする必要がなくなります。
その結果、一定の頻度で売る、買うのいずかに集中するドルコスト平均法は、売買を繰り返す手法と比較して、売買の手数料を減らすことができます。
私の戦略
ドルコスト平均法も、投資の売買手法の一つに過ぎません。この投資方法によってリスクが軽減できるというかという、この方法だけでは無理です。
いくらドルコスト平均法の売買手法を使ったとしても、投資対象の市場価値が下落し続けるものであったら、何も意味はありません。
投資の売買において、一番大切なのは、これから値上がりしそうなものを購入することです。そして、基本的には「安く買って、高く売る」ということです。
初心者である私は、ハイリスクなものには投資をしません。ミドルリスクなものについて、ドルコスト平均法で購入していく予定です。その上で、特別な理由がなければ一気に資金を投入するつもりはありません。
投資対象の選定をしっかりしたとしても、市場全体の値動きと無関係に上昇し続けることはありえません。もし、値下がりした時に、不安を感じるようなら、ドルコスト平均法による購入することをおすすめします。
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