前回の記事で、自己分析のアウトプットのアプローチを紹介しましたが、今度はそれを応用して、自己分析を企業にアピールするときに、どうすれば効果的かというのを検討していきましょう。強みをアピールする方法は、様々な方法がありますが、今回は未経験者に共通するアピールできる方法をご紹介しましょう。
ちなみに、様々な方法の一つとして、自分の強い部分を診断した結果を過去の自分の経験と結びつけるなどの方法がありますが、今回はそれとは違ったアプローチでいきますよ。
具体的に、なぜあなたは法を勉強したのですか、という質問に対する回答を例に考えます。これは法律の勉強だけでなく、これまで経験して得たことはなんですか、という質問でも使えます。
もし前回の記事、徹底した自己分析をするための2つの方法!!を見ていない人は、先にそちらをチェックしてくださいね。
上の記事と違って今回は、自分の自己分析を面談でアピールする際に、単に自分の方向性を示すだけではなく、いかに自分の強みをアピールすることができるかということに焦点を絞って検討していきましょう。
未経験(職務経験、正社員経験がない者)の強みとは
そもそも20代後半で、社会人としての経験、実績がない人がどうやったら、就職活動を成功させることができるのでしょうか。
結論からズバリ言うと、変化に対応することができる能力をアピールすることです!ダーウィン先生もこの能力を重視しています。
もっとも強い者が生き残ったわけではない。
もっとも賢い者が生き残ったわけでもない。
もっとも変化に対応できる者が生き残ったのだ。チャールズ・ダーウィン
強みをアピールする時のポイント
では、実際にどのように変化に対応することができる能力をアピールすればいいでしょうか。
それは、過去の自分と現在の自分との違いをストーリーに乗せて、説明すれば、できます。
もし、あなたはなぜ法律を勉強してきたのですか、司法試験を目指したのですか、と聞かれれば、
私だったら、法律を勉強してきた(司法試験を目指した)理由は、当初は法律を国家権力をコントロールとして魅力的なツールに考えておりましたが、法学部、法科大学院等の授業や書物を読むにつれて、法律が適切な利害調整を行うためのツールという側面があることを学び、それを使いこなすようになりたかったからです、と答えるでしょう。
ここでのポイントは、過去の自分と現在の自分を明確にすることです。できれば、過去の自分と現在の自分の期間は短くて、変化の具合が大きい方が望ましいです。
そうすることで、より多角的に物事を分析できる人であると同時に、過去の考えや経験に囚われない柔軟な考えの持ち主であるとアピールすることができます。
これは面談で使って、感触がよかったので紹介しておきますが、あくまで私の回答であり、これをまねすればいいわけではありません。表現方法を参考にしてみてください。
強みを強化するには(変化に対応する能力を身につけるには)
変化に対応する能力をアピールする方法が分かっても、実際に自分自身が変化に対応する能力を身につけることができていなければ、働き始めてから苦労することになります。
そこで、アピールするだけでなく、変化に対応する能力を身につけるために、どのようなことをすればいいのか考えていきましょう。
新しいことに挑戦する
これまで全くやったことのないことに挑戦しましょう。過去に自分が時間を費やしたものといったん距離を置いてみましょう。
法学部、司法試験受験生であれば、法律の勉強から離れて、TOEICや経済の勉強などをしてみるのもいいですね。自分の好きな勉強以外のものをチョイスすると、より変化に対応する能力を身につけられるでしょう。
私の場合は、パソコンと就職・転職事情・ノウハウの勉強です。
期限を決める
ただ、新しいことを勉強するにしても期限を決めましょう。
変化に対応する能力とは、制約された環境の中でどれだけ成果を出すか問題ですから、自分の中に期限という制約を設けましょう。そうすることで、より変化に対応する能力を身につけられます。
専門性やこれまでの経験は捨てるべきか
最後に、これまでの経験や専門性を捨てるべきかという点について補足しておきます。
変化とは、過去に囚われないことであり、過去の経験や専門性は無縁のように見えますが、そんなことはありません。
過去の経験や専門性を高める過程には、新しい環境で問題を解決するノウハウやヒントがきっと隠されています。それを生かすことはできます。変化とは、過去に囚われないということではなく、過去だけに囚われないという感じで、少し狭く考えてみるといいんじゃないでしょうか。
私は、司法試験に挫折したわけですが、それを否定したり、それだけに囚われたりするよりも、その経験を糧にこれからの人生を全うしたいと思っているので、この記事を読んでいるあなたも自分の過去を否定しないで、その経験を糧に人生を楽しんでもらえたら嬉しいです。
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